「老活(ろうかつ)」とは、老楽活動、あるいは、老後活動の略となる造語です。
無縁社会と呼ばれ、少子高齢化・超高齢社会の現代において、「自分らしく豊かで幸せな老後を送るために、「今」できることを考え、実行に移すこと。」…これが私の考える「老活(ろうかつ)」です。
司法書士として、勤務時代を含めますと15年以上にわたり、様々なご相談をお受けしてまいりました。その中には、「お亡くなりになる前に対策をしておけば・・・」、「お元気なうちに対策をしておけば・・・」と、悔しい想いを抱くご相談も多くありました。
「正しく知る」ことの大切を実感するとともに、「正しい知識」を広く知っていただくための努力をすることが、司法書士である私の役割のひとつなのではないかと感じるようになりました。
執筆のお話をお受けしたのも、こうした思いからです。同時に、老後のことをもっとポジティブなものとして捉え、語られるようになって欲しい。
日本人の平均寿命は男性が約80歳、女性は約86歳とされています。
この数字からもわかるとおり、男性は還暦を過ぎてから約20年、女性は25年以上、いわゆる「老後」と呼ばれる時間を過ごすことになります。近い将来老後30年時代に突入する…とも言われています。
社会に出て働いている期間を現役期間とするならば、その現役期間と同じくらいの時間、今度は自分自身の老いと向き合う時間が多くの方に待ちうけていることになります。
本来であれば、あくせくと働きづめであった生活から解放され、自分らしく自由な時間の中で、充実した毎日を過ごすことができるはずの老後。
しかし、少子化(合計特殊出生率(1人の女性が生涯に産む子供の推計値)は1.39(2010年))が進み、超高齢社会を迎えている日本。晩婚化や未婚率の上昇、不景気も相まって、老後の生活への不安を多くの方が抱えているのが実情です。
2012年の時点で、約462万人が認知症になっているとのデータが発表されました。65歳以上の約7人に1人が認知症という割合です。
正常と認知症との中間の状態の、軽度認知障がい(MCI)と推計されるのが約400万人。この方々を加えると、現時点で65歳以上高齢者の約4人に1人が認知症またはその予備群とも言われています。
老いへの備え、というのは、死後のことだけではなく、このような状態になってしまうことも想定しなければなりません。
「無縁社会」をテーマにしたNHKの特集番組が大きな話題を呼んだこと、また、有名人の孤独死が続き、複数のメディアから「元気なうちにできる生前準備」をテーマにした記事の取材依頼を当事務所の代表が受けたことからも、「いま、老いとどう向き合うか」というテーマに対する世間の関心は高まっていることがわかります。
老後の生活への不安を少しでも取り除くために、遺言(遺言書)、エンディングノートの作成や生前贈与、任意後見制度の活用など、司法書士という立場からお手伝いできることがたくさんあります。
もちろん、法律的な側面からだけでは、根本的な解決にならないこともありますので、必要に応じて弁護士や税理士など他の専門家と連携しながら、一つずつ問題を解決していきます。
不安の解消という部分だけでなく、「自分らしく豊かで幸せな老後」を送って頂くためのお手伝いをさせて頂くことが、私たちの役目だと思っています。
東京都港区芝(田町駅・三田駅)の女性司法書士事務所です。東京都(港区、大田区、品川区、中央区、世田谷区など)を中心に、遺言・相続・成年後見・生前対策のことでお悩みのお客さま向けの相談を承っております。お電話またはメールにてお問い合わせください。